第2回ランドスケープセミナー

テーマ  鞆の浦の歴史景観とまちづくり

 鞆の浦は、万葉の時代より潮待ち・風待ちの港として人々が行き交い、独特の文化を 育み継承し栄えてきました。また、鞆港は世界に三ヵ所しか現存しない自然円形港湾の一つで、近代港 湾施設である波止、雁木、焚場、常夜燈、船番所の規模は類例を見ず、国内唯一すべてが 揃って現存する港です。さらに町には43の史跡・文化財、港を中心にして栄えた江戸期 の町家が180軒余り、鞆の浦の文化的伝統を今に伝えております。2007年には「美しい日本の歴史的風土100選」にも選ばれ、国内外の評価は高まるばかりです。(以上鞆まちづくり工房HPより掲載)
 この様な歴史景観を誇る鞆の浦ですが、平成16年に埋立架橋計画が持ち上がり、平成19年4月には埋め立てに反対する住民によって「鞆の浦の世界遺産登録を実現する生活・歴史・景観保全訴訟」が起きました。そして、平成21年10月に広島地裁において埋め立て処分を禁止する判決がでました。これは住民の景観利益が司法に認められ、住民の活動によって歴史景観が守られた画期的なものです。また、鞆の浦では歴史景観を守るだけではなく、NPOが中心となり、歴史的な資産を現在に活かした様々なプロジェクトが行われています。これらを踏まえて、今回のセミナーは「鞆の浦の歴史景観とまちづくり」をテーマとし、鞆の浦の歴史景観が守られているポイントや、歴史的な資産をまちづくりに活用する手法等について考えます。


日時:12月1日(火) 13:30~16:00
  :13:00開場 13:30開演
場所:天神ビル9号室
内容:鞆の浦の歴史景観とまちづくり
講師:NPO鞆まちづくり工房/御舟宿いろは 代表 松居秀子 様
    鞆の浦世界遺産訴訟の中心的な役割をされたNPOの代表者。鞆の町に
    残る歴史的な資産をリノベーションし、現在のまちづくりに活かす
    様々なプロジェクトを主催されている。

2020年11月11日 CLA九州